エジプト:暫定大統領が就任…クーデター(毎日jpから引用)

中東は当分の間、一部を除いて混乱を極めるのだろう。

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【カイロ秋山信一】エジプトのモルシ大統領の辞任を求める抗議行動の拡大を受け、シシ国防相は3日、国営テレビを通じて演説し、憲法の効力停止と大統領の権限剥奪を発表。軍から暫定大統領に指名されたマンスール最高憲法裁判所長官が4日、就任を宣誓した。暫定政権は、実務者内閣や憲法見直しのための専門家委員会の人選に着手した。モルシ氏は軍の監視下に置かれ、国防省施設内で軟禁状態にあるとみられる。

 モルシ前大統領を支持するイスラム勢力はクーデターに反発し、各地で反モルシ派と衝突。AP通信によると、6月30日以降の騒乱の死者は約50人に上った。

 マンスール暫定大統領は宣誓で「公正な大統領選挙と人民議会(国会)選挙を行う。デモ参加者は革命の志を忘れないでほしい」と語った。また、モルシ氏の出身母体・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団に対し「同胞団も国民の一部であり、国家建設への参加を歓迎する」と融和を呼びかけた。4日にも、停止した憲法に代わる憲法宣言を発するとみられる。

 マンスール氏は、2011年の革命で倒れたムバラク政権時代から判事を務めるベテラン裁判官。前長官の定年退官によって1日に就任したばかりだった。政治経験はなく、政権運営は軍主導で進むとみられる。

 軍は3日、同胞団幹部の出国を禁止。国営中東通信によると、同胞団系の自由公正党のカタトニ党首が逮捕された。中東の衛星テレビ局アルアラビーヤは4日、同胞団トップのバディア氏とナンバー2のシャーテル氏にも、反政権デモ隊の殺害を指示した容疑で逮捕状が出たと報じた。

 自由公正党は4日、「大統領はモルシ氏であり、軍の行動は無意味だ」との声明を発表。全国の主要都市で抗議デモや座り込みをするよう支持者に呼びかけた。
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