中国人民銀が流動性供給したもよう−短期金利過去最高に上昇 (Bloomberg.co.jpから引用)

ユーロ圏以外の国は、中央銀行がお札をすれば、とりあえず資金は回る。

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6月20日ブルームバーグ):中国人民銀行中央銀行)は20日、国内金融システムに500億元(約8000億円)を供給した。交通銀行の中国担当チーフストラテジスト、洪灝氏が明らかにした。この日の中国金融市場では資金が逼迫(ひっぱく)し、指標となる短期金利が過去最高に達した。

500億元は「ターゲッティド・リクイディティ・オペレーション」によって銀行1行に供給された。この銀行は中国工商銀行(ICBC)の公算が大きいが、他の複数の銀行も資金供給を求めて中銀と交渉していると洪灝氏が電話インタビューで述べた。同氏によると中銀は翌日物5.1%、7日物5.4%の金利で資金を供給した。ICBCの広報担当者はコメントを控えた。中銀の報道官は資金供給についての認識はないと述べた。いずれも匿名で語った。

ソシエテ・ジェネラル金利ストラテジスト、ウィーコーン・チョン氏(香港在勤)は「資金供給があって当然だと思う。市場の安定は常に監督当局と中銀の最優先課題のはずだ」と語った。

中銀が資金不足に対処するリバースレポ取引を手控えていることから、中国市場の銀行間金利はこの日跳ね上がった。銀行間資金の取引センターNIFCによれば、1日物レポ金利 は前例のない527ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇で、過去最高の12.85%となった。7日物は270bp上昇し10.77%。

中国銀行は支払い遅延を否定

中国銀行はこの日、全ての支払いを遅滞なく行ったと自行のミニブログで明言した。

今週は債券の満期によるシステム内資金の純増額が280億元と、先週の920億元から減少している。

中国政府は19日、李克強首相が主宰した国務院常務会議後に、中国の銀行は経済改革を支える取り組みを強化し、金融リスクを抑制するためにさらに努力する必要があると表明した。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の周浩エコノミスト(上海在勤)は、「市場の動きは流動性だけでなく、変わらない政策スタンスにも影響されている。19日の政府声明後、市場は資金不足が長期化するとみている。7月半ばを過ぎなければ、流動性が大きく改善されることはないだろう」と述べた。

原題:PBOC Said to Add Cash After China Money Rates Jump toRecords(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:シンガポール Kyoungwha Kim kkim19@bloomberg.net;香港 Fion Li fli59@bloomberg.net

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更新日時: 2013/06/20 22:44 JST
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