イタリア銀の何行かは困難に直面する可能性=イタリア中銀総裁(REUTERSから引用)

ユーロ劇場も年内にも、佳境に入るのだろうか。

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[ローマ 31日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁は31日、同国の複数の銀行は困難に直面する可能性があり、株主は株式の希薄化を受け入れて合併を奨励する用意がなくてはいけないと述べた。

ビスコ総裁は中銀の年次会合でのスピーチで、ユーロ圏の債務危機とその後の景気後退によってイタリアの銀行は弱体化しており、その内何行かは困難に陥るリスクがある」と語った。

銀行の名前は特定しなかった。

そのうえで、銀行の株主は無配の覚悟をし、「保有株の希薄化を受け入れて必要ならば他銀行との合併を奨励すること」の準備ができていなくてはならないと語った。

公的支援を受けている国内大手行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ については資本金の水準が十分であると述べた。

同総裁はまた、ECBはユーロ圏景気を支援するためにさらなる政策行動をとる用意があると述べた。

「政策理事会は、新たな情報が入手可能になれば再び介入し、現在の金融政策方針通りの信用状況を維持するために可能な措置は全て検討する用意がある」と語った。

しかしユーロ圏の経済的問題を解決するには金融政策だけでは十分ではないと強調し、予算共通化と実験的共同債発行のスケジュールを設定することを求めた。

欧州委員会が、イタリアを欧州連合(EU)が定める過剰財政赤字是正手続き(EDP)から解除することを勧告したことに関しては、ビスコ総裁は今年財政政策を緩和させる余地は無いと述べた。
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