ウナギ:今年も高値続く 稚魚の国内養殖量25%減(毎日jpから引用)

日本人が食べ過ぎてしまったのだろう。希少な高級魚となったうなぎ。

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土用の丑(うし)の日」のウナギのかば焼きは、今年も「高根の花」となりそうだ。水産庁は30日、ウナギの稚魚シラスウナギの国内養殖量(4月末時点)が約12トンとなり、不漁だった前年からさらに25%減少したと発表した。養鰻(ようまん)業者の稚魚の仕入れ価格が高止まりしている上、不漁は東アジア全体に及び、流通量の5〜6割を占める輸入ウナギの価格上昇も必至。ウナギ料理店やスーパーの小売価格は高値が続く見通しだ。

 国内で消費されるウナギの99%以上は養殖のため、稚魚の動向は小売りに直結する。養鰻業者の稚魚の仕入れ価格は2006年までの1キロ=約30万円から今年は約260万円に高騰。ウナギの流通量は00年の16万トンをピークに12年は3.7万トンまで減少した。養殖のコスト高と品薄で、生きウナギの卸売価格は、出荷のピークとなる昨年7月に1キロ=4560円と前年比25%上昇、スーパーなどでかば焼きの店頭価格が3割近く値上がりするケースも出た。

 価格が上昇すると消費も減り、今年4月の卸売価格は同4209円と、5000円近くまで高騰した昨年5月に比べれば下落した。ただ、一昨年の約1.5倍となお高水準にある。輸入ウナギの大半を占める中国や台湾でも稚魚の漁獲量が低迷しており、今年の流通量は昨年を下回りそう。水産庁幹部は30日、「小売価格が下がる要素はない」との見通しを示した。

 ウナギの資源を回復させて価格を抑えようと、水産庁は昨年度から、ウナギの生態調査や養殖ウナギの放流事業を実施。主要漁場がある愛知、宮崎、鹿児島の各県は今年から、稚魚の漁期短縮や、産卵のために川を下る親ウナギの漁獲制限を始めた。水産庁は昨年9月から、中国、台湾とウナギの共同資源管理について協議を進めているが、漁獲や養殖に関するデータの共有にとどまっており、資源管理での国際協力も急務となっている。【中井正裕】
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