豪政府が世界最大の兵器試験地区を一部開放へ、鉱物資源開発見込む(REUTERSから引用)

まだまだ、鉱物の需要が増えると考えられるのだろう。

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[キャンベラ 30日 ロイター] オーストラリア政府は30日、南オーストラリア州にある世界最大の兵器試験地区の使用規制を緩和し、350億ドルとも試算されている未開発の鉱物資源を鉱山業者などに開放する法案を公表した。

対象となるのは12万7000平方キロメートルの広さを有するウーメラ立ち入り制限区域で、イングランドをすっぽり包み込む広大な土地は大部分が不毛な砂漠で構成されている。冷戦中に英、豪、米のロケット・核兵器試験に使われたが、1947年から立ち入り禁止とされている。

スミス国防相は議会で「南オーストラリア州政府はウーメラ立ち入り制限地区内で今後10年間に約350億ドル相当の鉄鉱石、金や他の鉱物資源が潜在的に開発可能だとみている」と述べ、鉱山業者などが軍隊と使用権を共有することで、国家安全保障と経済をうまくバランスできると指摘した。

規制緩和によって具体的には、軍隊が同地区全体の権限を維持しつつ、許可制度によって鉱山業者などの一般市民が立ち入りを許される。

同地区の中でも継続的に防衛に使用される立ち入り禁止区域と、年間で14─70日の開発・探査事業が許される地域とに分けられることになる。

この規制緩和は過去3年間検討されていた。2009年に豪政府は中国の国有金属商社、中国五砿集団公司(ミンメタルズ)が豪鉱山会社オージー・ミネラルズ(OZL.AX: 株価, 企業情報, レポート)がウーメラの軍事施設近くに所有する銅・金鉱山を買収することを、国家安全保障の理由から拒否したこともあり、オーストラリアへの投資に対する懸念を緩和する狙いがある。

この軍事施設周辺には小規模だが鉱山が既に存在している。キングスゲート・コンソリデート(KCN.AX: 株価, 企業情報, レポート)が所有する金鉱山もその一つだ。

スミス国防相は法案について、議会が9月総選挙のため解散される前に優先的に通過するだろうと述べた。
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