米で捕獲のマグロから放射性セシウム、原発事故の影響指摘(CNN.co.jpから引用)

危険ではないようだが、事実として認識はしておこう。

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(CNN) 東京電力福島第1原子力発電所の事故で放出された微量の放射性セシウムが、米カリフォルニア州で2011年に水揚げされたクロマグロから検出された。米スタンフォード大学などの研究チームが28日の米科学アカデミー紀要に発表した。同チームは今後、太平洋産のクロマグロについてさらに調査を進める方針。

クロマグロは日本近海で孵化(ふか)し、太平洋を回遊する。研究チームは東関東大震災から5カ月後の昨年8月にサンディエゴ付近で捕獲されたクロマグロ15匹の組織を調べた。

その結果、すべてのクロマグロからセシウム134とセシウム137を検出。濃度は合わせて1キログラム当たり約10ベクレルだった。これは自然界の値よりも約3%高いレベルだが、人間が食べると危険なレベルを大幅に下回り、日本が食品に対して定めている放射性セシウムの基準値も大幅に下回る。

セシウム137は半減期が約30年と長いため、1950年代から60年代にかけての地上核実験で放出された放射性物質の影響が今でも残る。一方、セシウム134は半減期が2年半と短いことから、スタンフォード大学の研究者ダン・メディガン氏は「福島第一原発のものであることは間違いない」と断言する。

組織を採取したのは震災の約1年前に孵化した個体とみられ、研究チームではセシウムが検出されるとは思っていなかったという。
今現在は、震災の前後に孵化したクロマグロがカリフォルニア沿岸に到達する時期に差し掛かっている。スタンフォード大学のメディガン氏は「これらの個体は大部分が生まれた時からずっと汚染された海の中を泳いできた」と指摘、今年収穫される魚類は注目する必要があると話している。

一方、ニューヨークにあるストーニー・ブルック大学のニコラス・フィッシャー教授は、今年水揚げされるクロマグロから検出されるセシウムが増えるか減るかはまだ分からないとの見方を示した。

震災前には魚類からセシウム134が検出されたことはなく、米国とメキシコの沿岸に生息するキハダマグロからは現在も検出されていない。日本沿岸で獲れる魚類のセシウムのレベルは、日本政府の推計でキログラム当たり61〜168ベクレルと推定されている。

メディガン氏は、今年は検査の対象とする魚類の数や種類を増やし、危険な量の放射性物質が検出された場合は直ちに報告すると話している。
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