日本株は3日続伸、円安好感し自動車、海運買われる−終盤伸び悩み (Bloomberg.co.jpから引用)

なんだか、ここまで円安株高となると、近いうちに逆に向きそうな気がする。夏から秋にかけては、どん底となるかもしれない。

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3月15日(ブルームバーグ):午前の東京株式相場は3日続伸。ドル・円相場が一時1ドル=84円台に乗せるなど円安基調が続き、収益改善期待から自動車など輸出関連株、海運株など為替変動の影響を受けやすい業種が買われた。上げの目立った自動車株では、環境対応エンジンの生産を拡大すると一部で報じられたマツダが売買高1位。

TOPIXの午前終値は前日比2.79ポイント(0.3%)高の859.90、日経平均株価は同40円67銭(0.4%)高の1万91円19 銭。日経平均は一時1万152円96銭と昨年7月8日以来の高値を付けた。

RCMジャパンの寺尾和之最高投資責任者、「ここまでの円安を予想していた参加者は少なく、為替を素直に好感している」と指摘。円安による業績改善に加え、在庫調整も進んでおり、「新年度への業績回復期待を織り込んでいる」との認識を示した。

日米金利差が拡大したことから、午前の東京外国為替市場でドル・円相場は一時1ドル=84円18銭と、昨年4月以来の円安・ドル高が進行。ユーロ・円も一時1ユーロ=109円49銭と前日の東京株式市場終了時から1円近く円安方向に振れており、収益改善期待から自動車や電機など時価総額上位の輸出関連株に朝方から買いが入った。

過熱感も根強い

ただ、午前後半にかけて株価指数は失速し、銀行や証券など金融株の一角がマイナスに転じた。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオ(25日移動平均)は14日、128%と相場の過熱圏入りを示す120%を23日連続で超えている。日経平均株価と25日移動平均線の上方かい離率も、きょうの高値時点で5.9%と短期過熱を示す5%を上回っており、前日に日経平均終値で約8カ月ぶりに1万円を回復した反動もあり、目先の損益を確定する売りも徐々に出た。

東証1部業種別33指数では輸送用機器、海運、保険、電気・ガス、パルプ・紙、ゴム製品、石油・石炭製品、電機、精密機器など24業種が上昇。一方、証券・商品先物取引非鉄金属、不動産、銀行など9業種が安い。きょうの下落率上位に並んだ証券、不動産などは日経平均が直近安値を付けた7日から前日までの33業種の上昇率上位だったため、持ち高整理の売りに押されやすい側面もあった。

マツダやリコー上昇、シャープは軟調

個別では、マツダが上昇し、午前の東証1部売買高、売買代金でともに1位。300億円程度を投資し、燃料性能に優れた環境対応エンジンの国内生産を倍増すると15日付の日本経済新聞朝刊が報道。今後の需要開拓を見込む買いが先行した。洪水被害で昨年10月以降、操業停止していたタイでの生産を再開する方針を固めた、とNHKが15日報じたホンダも高く、輸送用機器が33業種の上昇率トップ。

シティグループ証券が投資判断を「買い」に上げたリコー、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を引き上げたオムロンも上げた。ドラッグストア事業の好調で、12年5月期の連結純利益予想が従来比で16%上振れる見込みのツルハホールディングスは急伸。

一方、シャープが安い。片山幹雄社長は会長に就任し、海外事業統括の奥田隆司・常務執行役員が4月に社長に昇格する人事を前日発表したが、シティグループ証券では社長交代でも短期的に業績は低迷する可能性が高い、との見方を示した。

東証1部の売買高は概算で12億5694万株、売買代金は7015億円、値上がり銘柄数は808、値下がりは685。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 岩本正明 Masaaki Iwamoto miwamoto4@bloomberg.net

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更新日時: 2012/03/15 12:10 JST
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