ダボス会議開幕、企業経営者は今年さらなる試練を予想(REUTERSから引用)

スイスで会議されている。スイスにお金を預けているお金持ちは、このタイミングで資金をスイスから外に移動させるのか。今日は少し円安だが、円を買う人にとってはいい状況。

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ダボス(スイス) 24日 ロイター] 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席する主要企業のトップは、今年さらなる試練に見舞われると予想している。

毎年、この時期に開催されるダボス会議には世界各国の政府要人や企業トップなどそうそうたる顔触れがそろう。

今年は、年明けから株式相場が上昇し、幾分ムードが明るくなっているものの、世界的な失業者増加という問題が影を落としている。懸念されるのは、これと並行して一部で深刻なスキル不足が起こっていることで、企業幹部にとっては、適切な人材を見つけることが最大の課題となっている。

大手人材紹介会社マンパワー(MAN.N: 株価, 企業情報, レポート)のジェフ・ジョレス最高経営責任者(CEO)は「12カ月前、われわれは2011年が非常に良い年になると期待していた。12カ月がたった今、まったく違う世界にいる」と語った。

プライスウォーターハウスクーパース(PwC)PWC.ULは24日、1258社のCEOに対し実施した調査の結果を発表した。それによると、今後12カ月の売上高の伸びに「非常に自信がある」と答えた割合は40%と、2011年調査の48%から低下した。

それでも、2年前と比べればCEOの見方は前向きだ。また、自社の展望は経済全般に対するそれよりもはるかに良好ともいえる。2012年に世界経済が回復すると予想した割合はわずか15%だった。

昨年は、欧州債務危機の深刻化、米国の格下げ、アラブの春東日本大震災などのショックが次々と起こった。これらを経験した企業経営者は、不安定さの高まりへの対処方法を身に付けたと考えているようだ。

「自分たちは突発的にショックに見舞われる環境に置かれていると認識し、それに順応しつつある、という感覚がうかがえる」(ジョレス氏)という。
2012年の重大な不確定要素としては、イランをめぐる緊張、米やフランスで行われる選挙などがある。

選択的投資の必要性はこれまでになく高まっており、企業は新興国対先進国という思考にとどまっているわけにはいかない状況にある。

ボストン・コンサルティング・グループのハンス・ポール・バークナーCEOは「ボラタイル、リスキー、不確実──本当に驚くべき状況だ」と語った。

今年のダボス会議も、高まる新興国の重要性が議論の中心になりそうだ。

世界銀行の予測によると、2012年の先進国の成長率はわずか1.4%、途上国は5.4%。途上国は依然、先進国を大きく上回る成長を続けそうだが、バラ色一色ではなさそうだ。世界銀行は、昨年6月の予測を下方修正している。PwCのCEO調査でも、中国、インドのCEOで「非常に自信がある」と答えた割合はいずれも50%強と、前年(中国=72%、インド=88%)から低下した。

PwCのナリー会長は「著しい自信喪失は実は新興国にみられる。これは各国の状況がいかに絡み合っているかということを示している」と指摘した。
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