S&P:フランス格下げなら欧州救済基金の支援能力30兆円規模に低下(Bloomberg.co.jpから引用)
ユーロ危機がさらに深化するか。ユーロ危機から欧米日金融機関危機が破裂するか。金融機関危機から円高株安となるか。危機をブッ飛ばす中東紛争は起こるか。
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12月21日(ブルームバーグ):フランスの最上級「AAA」格付けが引き下げられ、各国政府が信用を補強する措置を取らないまま、救済基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の「AAA」格付け維持を目指す場合、EFSFの支援能力が2930億ユーロ(約30兆円)規模に3分の1程度低下するのは避けられない。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のトレバー・カリナン氏が指摘した。
EFSFの4400億ユーロ相当の現在の支援能力は、額面でほぼ倍の各国政府の保証が裏付けとなっている。EFSFが「AAA」格付けを維持し、緊急融資の資金を賄うための債券発行コストを抑えることができるのはこのためだ。EFSFに保証を提供する「AAA」格付け6カ国の1つであるフランスのアウトルック(格付け見通し)は先週、格付け会社フィッチ・レーティングスによって引き下げされた。
S&Pでソブリン格付け担当ディレクターを務めるカリナン氏(ロンドン在勤)は21日の電子メールで、「フランスが格下げされ、EFSFが『AAA』格付け維持を望むと仮定した場合、支援能力は2930億ユーロ程度に低下するだろう」と分析。「現金あるいは他の『AAA』格付け国からの保証拡大といった十分な信用の補強が行われれば、現在の『AAA』格付けを維持したままで2930億ユーロを上回る支援の提供が可能かもしれない」との見方を示した。
記事に関する記者への問い合わせ先:Jonathan Stearns in Brussels at jstearns2@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:James Hertling at jhertling@bloomberg.net
更新日時: 2011/12/22 10:05 JST
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