G7:銀行支援を約束、経済成長てこ入れへ世界規模で協調(1) (BLoomberg.co.jpから引用

欧州がもう一段崩れるのか。その分ドル高となるのであろうが、ドル円は、長くドル高が続く可能性は低い。

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9月10日(ブルームバーグ):7カ国財務相中央銀行総裁会議G7)は銀行支援と減速する経済成長のてこ入れを表明し、仏マルセイユでの会合を終了した。欧州の債務危機を受けて金融市場は混乱し、世界的にリセッション(景気後退)の脅威が高まっている。

  9日夜に配布された合意文書は「銀行システムと金融市場の強固さを確保するため、必要な全ての行動を取る」と述べ、「景気回復のペースや将来に対する不安は、強固で持続可能かつ均衡ある成長を支える世界規模での協調の取れた努力の必要性を強調している」と記している。

  欧州の政策当局者はギリシャのデフォルト(債務不履行)を阻止できず、債務危機は沈静化しないとの懸念が市場で再燃し、9日の金融市場では株価が下落、ユーロは対ドルで6カ月ぶり安値を記録した。欧州の銀行債やソブリン債の保証コストは過去最高に上昇、10年物米国債ドイツ国債の利回りは安全逃避への需要を背景に過去最低に下げた。

  ドイツ連立政権の当局者3人が明らかにしたところによると、メルケル政権はギリシャがデフォルトに陥るとの懸念が強まる中で、ドイツの銀行を支援する計画を準備中だ。欧州中央銀行(ECB)のシュタルク理事の辞任発表は政策面での対立を表面化させ、債務危機を悪化させることになった。

             欧州の不協和音

  欧州内の足並みの乱れはG7当局者からの非難を招き、ガイトナー米財務長官は欧州各国に対し、欧州内での協力を求めている。カナダのフレアティ財務相は、ギリシャがユーロ離脱を余儀なくされる可能性があると示唆した。

  ガイトナー長官は、マルセイユからブルームバーグテレビジョンのインタビューに答え、ユーロ圏各国は債務危機を克服するという「政治的意思」を示す必要があると述べた。

  米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「われわれは欧州に現在の進路が持続不可能だと認識させる必要がある」と指摘。「彼らは2つの選択肢のうち1つを選ぶ必要がる。完全な財政同盟か、より小さくより強いユーロ圏だ」との見解を示した。

  合意文書は中央銀行が「物価安定を維持し、引き続き景気回復を支える」と述べ、「必要な場合に」銀行システムに流動性を供給すると強調。また各国が「成長に配慮した」中期財政健全化計画を実行しなければならないとしている。

記事に関する記者への問い合わせ先:Simon Kennedy in Marseille, France, atskennedy4@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:James Hertling at jhertling@bloomberg.net
更新日時: 2011/09/10 12:32 JST
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