日銀審議委員に三井住友ファイナンス&リース社長を提示(REUTERSから引用)

ロイターは石田氏に好意的のようだ。財務省はイヤなのかな。これから徐々に、官僚から富裕層(元貴族含む)への権力の移管が目に付くようになるのだろうか。

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[東京 26日 ロイター] 政府は26日、議院運営委員会の両院合同代表者会議に、6月16日で任期を迎える日銀の野田忠男審議委員の後任として、三井住友ファイナンス&リースの石田浩二社長を充てる人事案を提示した。
 野田委員に続く銀行出身者の枠であり、市場・営業部門の経験が豊富で一時は銀行の頭取候補ともされた石田氏を起用する人事は、金融政策を担う日銀審議委員として順当とみられる。

  <同意なら6月下旬に任命>
 各党は人事案を持ち帰って対応を協議し、10日後をめどに結論を出す予定。国会同意人事は衆参両院それぞれの同意を得られなければ白紙となる。任命は国会での同意後、石田氏が三井住友ファイナンス&リースの社長を辞任する6月下旬となる予定。
 日銀の最高意思決定機関である政策委員会は、総裁1人、副総裁2人、審議委員6人の計9人で構成。月に1─2回、定例開催している金融政策決定会合では、政策金利である無担保コールレート翌日物の誘導目標など通貨および金融の調節に関する方針を決定している。
 石田氏を新審議委員に提示したことに関して、枝野幸男官房長官は午後の会見で「民間金融機関の立場で金融市場の実体を承知したうえで、高い見識を持っていると評価されており、適任と判断した」と説明した。

  <金融市場や金融機関経営に明るく、一時は頭取候補に>
 石田氏は銀行時代に、資金為替部長など市場部門や営業部門の経験が長く、また役員として企画部や財務部を担当。金融市場や金融機関経営などに明るいとみられる。三井住友フィナンシャルグループ関係者によると、旧住友銀行時代から、部下から上がってきた資料を数秒で把握してしまうなど頭脳明晰で知られ、一時は頭取候補とされたが、本人の健康問題で至らなかったとされるという。
市場関係者からは「銀行で市場部門や企画部門の経験を持ち、人柄的にも安定感がある。議論の段階では本質論を語るだろうが、全体のバランスを考えて議決などで1人だけ突出することはないだろう」(邦銀)との声が出ている。
 また「みずほフィナンシャルグループ出身の野田審議委員の後任として、金融に近い業界からの人選になったものか。出身業界的には引き締め志向のイメージは持ちにくい。野田審議委員も政策的に大きなバイアスがかかっていたイメージはないため、政策決定会合に大きな変化は出ないのではないか」(住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏)との声も聞かれる。
 日銀の審議委員では執行部提案に度々意義を唱えた須田美矢子氏が3月に退任。「委員が皆ハト派というのはいかがなものか」(財務省関係者)との見方もあるなかで、新任委員の政策姿勢に注目が集まっている。

 (ロイターニュース 中川泉、竹本能文;編集 石田仁志)

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