食料価格は「危険水準」に到達、国際社会は安定化策を=世銀(REUTERSから引用)

やはり、アメリカは、学があるな。お札すり散らかし戦争経済が立ち行かないのを見越して、自国の強みである食料や資源を活かす方向に向かっている。
将来、円安で肥料の輸入が難しくなったら、肥溜めでも復活となるか。

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[ワシントン 15日 ロイター] 世界銀行のゼーリック総裁は14日、世界の食料価格は「危険な水準」に到達したとの認識を示し、その影響で中東や中央アジアの不安的な政治、社会状況が悪化するリスクがあると警告した。
 世銀が14日発表した統計では、小麦、トウモロコシ、砂糖、食用油などの食料品の値上がりにより、2010年6月以降、途上国に住む4400万人が極度の貧困状態に陥ったことが示された。
 総裁は電話会議で「静観している余裕はない」と述べ、「世界の食料価格は現在、危険な水準にあり、最近の食料価格の上昇が世界中の貧困層を苦しませていることは明らかだ」と語った。
 総裁は、食料価格の上昇は、エジプトやチュニジアの反政府デモの主因ではなかったが、状況を悪化させた一因ではあった、との見方を示した。
 また、中央アジアでの食料価格の急激な上昇は、この地域に政治的、社会的影響をもたらす可能性があると警告した。
 さらに、エジプト、チュニジア、ヨルダンなどで社会的大変動の原因への対応が進むなか、食料価格の上昇で「革命や(社会の)移行が起こるときに常に存在するぜい弱性」が高まるリスクへの懸念を表明した。
 ゼーリック総裁はまた、国際社会はこのようなリスクを認識する必要があり、世界の食料価格の一段上昇につながるような輸出禁止や価格操作などの政策措置によって問題を悪化させるべきではない、と主張。「食料価格の上昇と急変動という強力な組み合わせを解消する特効薬はない」とした上で、「食料の安全保障は今や世界の安全保障上の課題だ」と語った。
 世銀は国際社会に対し、コモディティー市場の安定化策を講じるよう要請。貧困国に対しては、貧困層を保護するための社会政策の拡充を求めた。
 総裁は、世銀のチームは現在、チュニジアでの政権移行を注視し、食料を含めた資金支援の必要性を評価している、と明らかにした。
 また、エジプトについては、短期間で管理可能な財政状況にあるため、世銀による資金支援を必要としない可能性がある、との認識を示した。
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