アジア通貨動向(14日)=インドネシアルピアが6カ月ぶり安値に迫る(REUTERSから引用)

インドネシアから流出している資金は、どこに向かったのか。

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[香港 14日 ロイター] 14日のアジア通貨市場では、インドネシアルピアが軟調だった。オフショア・ノンデリバラブル・フォワード(NDF)の下げや国内の株式・債券市場からの資金流出を背景に、今月つけた6カ月ぶりの安値水準に迫った。

 先週の株価の大幅安や債券利回り上昇で、投資家の間ではルピアの短期的見通しに対する警戒感が広がっている。

 過去2年間の債券のリターンが82%に達しているほか、株価は昨年46%上昇した。ただ、インフレが高進するなか、中央銀行は依然引き締めに動いておらず、アナリストの間では市場の短期的見通しに対する懸念が増している。 

 ルピアIDR=はドルに対して9060ルピアと、今月つけた7月以来の安値となる9087ルピアに迫った。

 ルピアは9060─9070ルピアでのレンジ取引となっている。
 1カ月物のドル/ルピアNDFは9130ルピア近辺。 
 マレーシアリンギMYR=は下落。中央銀行の市場介入を受け、強力な上値抵抗線に直面した。
 中銀は1米ドル=3.0530リンギ付近で2億5000万ドル規模の介入を行ったとみられている。
 人民元CNY=CFXSは対ドルで小幅上昇。ただ、この日の基準値は大幅に下回った。国有企業がドルを大量に買う動きが見られ、人民元の上値を抑えた。
 この日の人民元の基準値は3日連続で過去最高水準に設定された。胡錦濤国家主席の18─20日の訪米に合わせた動きとみられている。
 中国石油化工(シノペック)や中国石油天然ガス(CNPC)などの国有企業はここ数日、大量のドルを買っている。これにより人民元は12月31日につけた取引時間中の最高値で、きょうの中間値でもある6.5896元が天井となった。
 *0545GMT(日本時間午後2時45分)のアジア各国通貨の対米ドル相場は以下の通り。
 シンガポールドル   1.2877
 台湾ドル       29.016
 韓国ウォン    1113.90
 タイバーツ     30.46
 フィリピンペソ  43.79
 インドネシアルピア 9060.00
 インドルピー    45.27
 マレーシアリンギ  3.0550
 人民元       6.5971
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