スペインの支援要請の可能性を排除できない─オーストリア首相=新聞(REUTERSから引用)

ユーロ問題再発で調整開始となるか。

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[ウィーン 6日 ロイター] オーストリアのファイマン首相は、スペインは欧州連合(EU)への支援要請を回避するために最善を尽くすだろうが、支援の可能性は排除できない、との見解を示した。
 オーストリア紙のWirtschaftsblattが6日、伝えた。
 首相は同紙に対し、「スペインはセーフティネットの利用を避けるためにあらゆる手を尽くすだろう。残念ながら、(支援の)可能性を排除することは誰もできない」と発言。「国際通貨基金IMF)の当局者が予算作成に口を出し、年金カットの必要額を協議する事態について、わたしは想像すらしたくない。スペインは間違いなくその状況に陥りたくないだろう」と語った。
 ユーロ圏財務相会合は6日、ユーロ圏での危機波及を阻止するため、危機に見舞われた加盟国向けにIMFと設立した7500億ユーロ(1兆0060億ドル)の救済基金について、規模を拡大するかどうかを協議している。
 これとは別に、オーストリアのプレル財務相は雑誌のインタビューで、債務を抱えたユーロ圏加盟国向けに恒久的救済基金を設立することへの支持を表明した一方、EUに各国の財政赤字や債務水準に対し発言力を強めることには反対する姿勢を示した。
 「われわれユーロ圏財務相は、恒久的な危機(解決)メカニズムを望んでいる。また、民間セクターも負担を追う必要があるため、民間セクターの関与を望んでいる。ただ、自動的な関与は危機を悪化させる可能性があるため、関与は個々の事例次第となる」と語った。
 「財政赤字と債務水準をこれまでよりも大幅に削減することを支持する」と述べ、これは金融危機からの教訓だ、と語った。
 ただ、EUが個別の国の財政と税制への介入度合いを強める必要性はないと指摘。「ユーログループの財務相は、運営グループとしての職務をもっと果たせるはずだ。中央経済政府のような新たな機関を設立するのは間違いだと考える。これには時間がかかりすぎるうえ、現在の危機からわれわれを助けてくれないだろう」と語った。
 EUが、裕福な国がより貧しい国を助ける移転連合になりかねない、との指摘については、「自動的な移転連合は考えられない。ただ、オーストリアのブルゲンラント州などの地域は、EUの支援からもかなりの恩恵を受けたことを忘れてはならない」と語った。
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