アジア通貨動向(19日)=韓国ウォンが下げ主導、資本流入規制への懸念再燃(REUTERSから引用)

短期的なドル上昇か。

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[ソウル 19日 ロイター] 19日のアジア通貨市場では、韓国ウォンの対ドル相場KRW=が2週間ぶり安値をつけ、アジア通貨の全般的な下落を主導した。韓国の尹増鉉企画財政相が、政府は投機マネーの流入がもたらす潜在的な問題に対処する措置を準備していると述べたことで、資本流入規制への懸念が再燃した。
 同相は詳細については触れなかったが、前日にはブラジル政府が、海外投資家が国内債券市場に投資する際の金融取引税を再び引き上げたほか、通貨デリバティブの取引に対する税率も大幅に引き上げている。
 アナリストは、アジアの新たな規制措置に対する懸念が短期的にアジア通貨を圧迫する見通しだが、下落は短命に終わると予想している。
 この日は、ドルが幅広く反発したことも投資家のショートカバーを誘い、アジア通貨に下げ圧力を掛けた。
 ウォンは一時1.1%下落し、10月5日以来の安値である1132.2ウォンをつけた。投資家は現在かなり大量のドルのショートポジションを抱えているため、トレーダーやアナリストは尹企画財政相の発言を受けてウォンがさらに下落する可能性があるとみている。
 外資系銀行のディーラーは「ドルを売っていた投資家がポジションを巻き戻す局面を迎えているが、ウォンはいずれ上昇するだろう。市場は米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和を織り込んでおり、1週間くらいはポジション調整が必要だ」と語った。
 マレーシアリンギMYR=はドルに対して一時0.7%安となった。
 ある市場関係者は、3.08─3.12リンギのレンジ内で値固めの動きがみられたが、3.1150リンギがある程度抵抗線になっていると指摘した。
 別の市場関係者は、ユーロ/ドルが1.38ドルの水準まで下落すれば、リンギもドルに対して3.13リンギまで下げる可能性がある、との見方を示した。
 ペソPHP=はドルに対して0.45%安の43.43ペソをつけた。
 ある市場関係者、米国の追加緩和観測は既に織り込まれており、ペソの下落は利食い売りによるもの、との見方を示した。
 *0720GMT(日本時間午後4時20分)時点のアジア各国通貨の対米ドル相場は以下の通り。
 シンガポールドル    1.3034
 台湾ドル        30.868
 韓国ウォン      1129.20
 タイバーツ        29.87
 フィリピンペソ     43.42
 インドネシアルピア  8925.00
 インドルピー      44.48
 マレーシアリンギ    3.1080
 人民元         6.6470

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