日本、22年連続で世界最大の債権国に(WSJ日本版から引用)

まだまだ何とかなる日本。後は水素スタンドが普及し、水素を水から簡単に作れるようになったら、日本発の新時代が始まるかも。
敗戦国が歴史を書き換えるには、新たな戦争ではなく、新エネルギーの普及ではないだろうか。

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日本は2012年も世界最大の債権国となり、その座を22年連続で維持した。近年輸出は不振に陥っているものの、年末にかけての円の急落で対外資産の評価額が増えたことが影響した。
財務省が28日発表したデータによると、日本の円建てによる対外純資産は12%増となり、再び首位をキープした。2位と3位には中国とドイツが続いた。

だがアナリストらは、日本の債権国トップの地位は今後も保証されているわけではないと指摘する。日本は輸出低迷と国内原発の稼働停止による化石燃料の輸入急増で巨額の貿易赤字が続いているためだ。4月の貿易収支も10カ月連続の赤字となった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の中沢剛シニア・ストラテジストは、「為替相場は短期的には(対外資産残高に)影響を与える。だが中長期的には、経常収支やエネルギー政策、日本経済の競争力による」と述べ、日本は今は過去の遺産で食べていると指摘した。

財務省のデータによると、為替や米国債などの日本の海外保有資産から外国人が保有する日本株や日本国債などの負債を差し引いた12年末の日本の対外純資産は296兆3200億円となった。

前年と比較して30兆8900億円の増加で、09年の268兆円という過去最高記録を更新した。2位は香港を含む中国で213兆6600億円、3位は121兆9000億円でドイツ。

財務省によると、年前半は円高の進行で日本企業による海外資産の積極的な購入が加速する一方で、年後半は主にドルが対円で11%急騰したことが原因で日本の海外保有資産の価値が押し上げられた。安倍晋三新首相が景気浮揚に向けて積極的な金融緩和に踏み切るのではとの期待から、円は年末にかけて対ドルで下落した。

セグメント別では、対外資産残高は661兆9000億円と、前年の80兆3900億円から13.8%の増加となった。そのうち海外証券保有残高は305兆1100億円で、前年から42兆7900億円増えた。海外証券の80%超は債券で、残りは株式。

外貨準備高は前年から8兆9500億円増えて109兆4600億円となった。また海外直接投資は15兆5200億円増えて89兆8100億円となった。

これら増加分は負債の増加で一部相殺された。負債は49兆5100億円増加して365兆5900億円となった。増加は主に海外投資家が保有する日本株の価値が上昇したことが影響した。

記者:Mitsuru Obe
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