「安定した」東京の不動産市場に引き付けられる海外投資家(WSJ日本版から引用)

確か江副氏の著書に、円高は世界の中の日本の不動産の価値を下げる、というような意味が書いてあったと思う。円安はその逆、ということか。

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東京の不動産市場が何年にも及ぶ価格の下落から回復し始めるなか、中長期的な見通しを持った海外の投資家が、掘り出し物とみなす物件や、日本の「安定した」イメージに魅力を感じて、関心を寄せている。

安倍晋三首相が昨年後半に首相の座に返り咲いて以来、「アベノミクス」として知られる積極的な経済政策を受け、主要通貨に対する円の大幅安が誘発されている。アベノミクスには大量の基金を経済に注入することも含まれる。

つまり、日本の不動産は円建てでみた場合に価格が上昇し始めたとしても、ドル建てでみれば、昨年11月時点と比較して約23%割安ということになる。

不動産総合サービスのジョーンズ ラング ラサールの河西利信社長は最近の東京での記者会見で、「アベノミクス以降、不動産マーケットの回復は非常に顕著だ」と述べた。

同社独自の調査では、東京の高級なオフィススペースの賃貸価格は昨年以来、2.6%上昇していることが示されている。企業センチメントの改善も需要を下支えしている。

そして、そのことが長期間、東京に住むことに関心のある海外の投資家の意欲をかきたてている。海外勢が主に投機に興味を示していた過去と比較すると大きな変化だ。

河西氏は、2008年に始まった金融危機以前には、相場の上昇は「いわゆるオポチュスティック・ファンドという高い利回りを求める資金」に下支えられていたと語った。

しかし現在では、日本の安定したイメージに魅かれ、政府系ファンドや年金基金といったバリュー志向の投資家が市場に参入していると同社はみている。

河西氏は「マネーの先進国回帰というか、どちらかというと日本は安定資産の国というイメージがあるので」と続けた。

記者:Yuko Takeo

原文(英語):Foreign Investors Drawn to ‘Stable’ Tokyo Real Estate
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2013/05/23/foreign-investors-drawn-to-stable-tokyo-real-estate/?mod=WSJ_LatestHeadlines
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