中国産野菜が高騰 卸値、タマネギは日本産を逆転 (日本経済新聞から引用)

今のところドルにリンクしている元。円が安くなると、ドル以上に元が上がる可能性もある。

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中国産野菜の国内卸値が上昇している。タマネギやニンジンなどは1年前に比べ1〜7割上昇。特にタマネギは14年ぶりの高値となり国産品を逆転した。経済成長からアジア各国が中国産の野菜の調達を増やしているうえ、中国国内の生産コストも上昇している。円安も重なり外食産業などの仕入れコストが増える要因になっている。

 外食チェーンや大手総菜は中国産野菜を主力にしている例が多い。東京都中央卸売市場によると中国産タマネギの卸値(2月平均)は1キロ112円と前年より7割強高い。100円を超えるのは1999年1月以来だ。一方で国産は97円と中国産よりも13%安い。
中国産は皮がむいてあるなど国産と仕様が異なり単純比較できないが、価格の逆転は異例だ。

 中国産ニンジンの卸値(2月平均)も前年より4割高。生シイタケやニンニクの芽も2割以上上昇した。

 今年は中国の天候不順で収穫量が減少する品目が多い。「タマネギの生産量は平年の約7割」(中国系輸入商社)という。ニンニクの芽やニンニクも収穫量が伸び悩んだ。

 「アジアの経済成長から中国野菜の需要が高まっている」(農畜産業振興機構の河原寿審査役)のも値上がりの一因だ。

 タマネギは中国の韓国向け輸出が急増。「韓国は収穫量の減少も重なり例年の2倍の中国産を手当てしている」(市場関係者)。シンガポールやタイ、マレーシアなどもニンニクやショウガなどの輸入に動いている。

 アジアへの輸出が増えたため中国から日本への輸出比率(金額ベース)は2012年が14%と02年の30%から半減した。

 中国も経済成長に伴う人件費や土地代、資材費の上昇で野菜の国内価格が上がっている。農畜産業振興機構によると中国の農産物の価格(11年)は10年前の2倍になった。

 健康志向で中国国内の野菜消費量も増えているため「自国用に確保する動きが強まり、輸出価格の上昇は今後も続くだろう」(中国野菜を扱う商社、エル・ワイ産業=東京・大田=の中野光一社長)との見方が多い。

 ある輸入商社は円安を理由に今月から中国産野菜を一律約8%値上げした。「円高のときは現地価格の上昇が日本の価格に反映されていなかった。今後は円安で一気に表面化する」(東京・大田市場の仲卸)との声もある。

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