米国株:上昇、ダウ平均5年ぶり高値−債務協議の進展に期待 (Bloomberg.co.jpから引用)

財政の崖、債務上限などのイベントを先送り。

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1月18日(ブルームバーグ):米株式相場は上昇。ダウ工業株30種平均は5年ぶり高値を付けた。下院共和党が来週、政府の借り入れ権限を3カ月間延長する案を採決する計画が明らかになり、買いを誘った。決算にも注目が集まった。

業績が予想を上回ったモルガン・スタンレーゼネラル・エレクトリック(GE)は上昇。一方、2四半期連続の減収を記録したインテルは大幅安。利益が予想を下回ったキャピタル・ワン・ファイナンシャルも売られた。

S&P500種株価指数は前日比0.3%高い1485.98で終了。ダウ工業株30種平均は53.68ドル(0.4%)上昇し13649.70ドルで終えた。21日は祝日で休場となる。米証券取引所全体の出来高は約66億ドルと、3カ月平均を6.9%上回った。

キャンター共和党下院院内総務(バージニア州)の声明が伝わると、株式相場はこの日の安値圏から反発した。同院内総務は政府借り入れ権限の3カ月間延長が終了するまでに下院か上院が予算案を通過させない限り、議員の給与は支払われないと訴えた。財務省は2月中旬から3月初めにかけて、債務が上限の16兆4000億ドルを突破すると警告している。1月のトムソン・ロイターミシガン大学消費者マインド指数(速報値)が予想外に低下したため、株価は軟調な場面もあった。

S&P500種のセクター別 (全10種)では工業株を中心に9指数が上げた。シカゴオプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は8.2%低下の12.46と、2007年4月以来の低水準。

最高値に接近

S&P500種 は2007年10月に付けた最高値1565.15を5.1%下回る水準にある。ダウ平均は最高値14164.53ドルを約4%下回っている。ブルームバーグのまとめによると、S&P500種構成企業で決算を発表した67社のうち、72%が予想を上回った。第4四半期のS&P500種構成銘柄の増益率は3.8%と予想されている。

キーコープのプライベートバンキング部門のチーフ投資ストラテスト、ブルース・マケイン氏は「議会に検討させ、期限前に解決策を迫るようなことは何であれ安心感を誘う」と指摘した上で、「重大な債務問題が残っており、経済はなお低迷し、企業決算は低調な予想を上回っているにすぎないことを忘れてはならない」と話した。

モルガン・スタンレーは7.9%高。ジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)のリターン向上計画に取り組んでいる。

インテル急落

一方、インテルは6.3%下落。同社製MPU(超小型演算処理装置)は世界のPCの8割以上に搭載されている。JPモルガン・チェースのアナリストによると、今年のPC市場は2年連続の販売減少が見込まれており、インテルにとって厳しい環境。インテルスマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末向けで米クアルコムからビジネス奪取を狙っているものの、モバイル・チップ分野でまだ地歩を得ていない。

原題:Dow Average Rises to 5-Year High Amid Debt-CeilingNegotiations(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Rita Nazareth rnazareth@bloomberg.net;ニューヨーク Sarah Pringle springle1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.net
更新日時: 2013/01/19 07:50 JST
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