<中国船員死亡>「事故当時は1.5メートルの波…正照準は不可能」(中央日報から引用)

中国人漁師が亡くなったことは悲しい出来事であるが、韓国の対応がおかしいとは考えられない。

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木浦(モクポ)海洋警察署所属3009艦のキム・グクソン艦長(56)にとって西海(ソヘ、黄海)は戦場だ。槍や鉈など人命殺傷用に近い凶器で重武装した中国漁船の違法操業を取り締まるのは戦闘と変わらない。海洋警察経歴33年のベテランのキム艦長は3009艦の隊員56人を率いて西海に出て“戦争”をする。16日に全羅南道新安郡紅島の北西90キロの海上で、中国人船員(44)が死亡する事故も、こうした過程で発生した。

18日に木浦市内で会ったキム艦長は「海賊と変わらない違法中国漁船を取り締まるためには、昼夜に関係なく命をかけた戦争をしなければいけない」とし「事件発生から2日が過ぎたが、当時の悪夢がまだはっきりと目に浮かんで眠れない」と語った。

−−事故発生当時の状況は。

「一度出動すれば7泊8日間、海で作戦を繰り広げる。事故が発生した16日は作戦日程の7日目だった。韓中両国近海での底引き網漁船禁漁期が解除された初日なので緊張していた。午後3時10分ごろ、韓国側の排他的経済水域EEZ)に入ってイワシ漁をしていた中国漁船30余隻を発見した。3時30分ごろ隊員に漁船を制圧するよう指示した。隊員が操舵室などにゴム弾を4発発射したが、中国船員の抵抗はさらに激しくなった。中国船員は当初、避けようとしなかったが、おそらく私たちが空砲弾を発射する程度だと考えていたようだ。隊員が発射したゴム弾は威嚇用であり、照準発射したのではない。当時1.5メートル波があり、正照準自体が不可能な状況だった。船員の一人がゴム弾に当たって突然倒れ、船員全員が抵抗をやめた。その間、漁船2隻をすぐに拿捕した」

−−中国船員の抵抗による海洋警察隊員の被害はなかったのか。

「作戦に入った直後、隊員2人が船員が振り回す凶器に当たり、ひやっとする状況があった。1人は鉄パイプが頭に当たり、1人は刃先で体を突かれた。隊員はヘルメットと防刃ベストを着用していたため無事だったが、そうでなければ大きな被害が生じているところだった」

−−中国側が過剰鎮圧で犠牲になったと主張する可能性もある。

「今回、私たちが撮影した映像で船員が暴力を振るう場面を見れば、ゴム弾を発射した隊員の心情を十分に理解できるだろう」
−−中国船員がゴム弾に当たって死亡したのは初めてだ。

「スポンジ弾は決して人を死亡させるものではない。私も納得できない。解剖検査の結果を待たなければならないが、死因がどのように出ようと、今回の中国船員の死は本当に気の毒だ。しかしすべての隊員がマニュアルに基づいて行動したという点を強調したい。今後も法と私たちの海を守るためには、違法操業と暴力行為に発砲命令を下すしかない。私は定年まで5年残っているが、任務を怠ることはできない」

−−中国漁船の違法操業がますます激しくなっている理由は。

「中国の海に魚がいないからだ。毎年禁漁期が過ぎれば、韓国水域に侵入する中国漁船によって西海の海が無法天下に変わる。一度出港すれば100トン以上ずつ漁獲する中国漁民によって、可居島や紅島などの漁民が深刻な被害を受けている。中国漁船は約10隻ずつ集団で動くため、むしろ韓国の漁民が操業できない状況だ」

−−取り締まりに対する中国漁船の抵抗はどの程度か。

「抵抗の程度はすでに度を超えている。特に今年に入ってからは、船の周囲に数十本の鉄の棒を設置し、2メートルほどなる防御用の鉄網まで設置している船も増えた。このように中国漁船の抵抗が激しくなっているのは、捕まった場合、最高2億ウォン(約1400万円)の罰金に加え、漁具・漁獲物をすべて押収されるからだ」

◆死亡した中国船員、きょう遺体解剖=木浦海洋警察は拿捕された中国漁船の船員11人全員に対し、特殊公務執行妨害容疑で拘束令状を請求する方針だ。中国船員は16日、違法操業を取り締まる海洋警察3009号の隊員に鉄パイプや槍などを振り回しながら激しく抵抗した疑い。警察は事故現場で撮影された映像を分析した結果、船員全員が暴力行為に加わった事実を確認したと明らかにした。一方、警察は中国船員の正確な死因を確認するため、19日午後4時、国立科学捜査研究院で船員の遺体を解剖することにした。
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