ピザ屋にコカ・コーラ あふれる外国製品(毎日jpから引用)

これからどうやって統一していくのだろうか。

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平壌市内のイタリア料理店。電気釜で香ばしく焼き上げたピザをほおばっていると、テーブル上のコカ・コーラに気づいた。北朝鮮が敵視する「米国資本主義」の象徴だが、最近は販売が認められているようだ。イタリアからの輸入物で缶の表記もイタリア語。店員に聞くと値段は2ドル(157円)だった。

 「スーパーを見せてほしい」と案内人に頼むと、市内の3階建ての真新しいデパートに案内された。中国の200元(2515円)を両替してもらうと、金日成(キムイルソン)国家主席肖像画が描かれた5000ウォン札の束と端数を渡された。18万6000ウォン余り。換算すると1ウォン=0・0135円となる。09年のデノミネーションで導入された公式レート1ドル=100ウォンによる1ウォン=0・788円とは桁が違う。

 デパート1階は食料品売り場。棚には生鮮食品から冷凍、乾燥食品まで整然と並んでいた。中国からの輸入物が多いが、欧米ブランドの高級ウイスキーなどもある。買い物客はほとんどいなかった。

 3個入りの味付けパンは3600ウォン(49円)。日清の即席焼きそばは6500ウォン(88円)。高級ウイスキーラフロイグは21万4800ウォン(2900円)。ほかにもデルモンテの洋ナシの缶詰など商品の種類の多さには驚かされた。

 2階や3階では電化製品や衣類も販売されていた。中国から輸入された独シーメンス製洗濯機は883万4300ウォン(11万9263円)。同じ型は中国では約4000元(約5万円)だ。新婚だろうか、若い男女がジッと立っていた。

 案内人によると、平壌の公務員給与は月額3000〜1万ウォン(41〜135円)。だが給与だけではデパートにある即席焼きそばさえ買えない。外国資本が入った工業団地などでは日当が100ドル(7880円)も払われているという話がある。

 飢餓が伝えられる地方と比べれば、平壌市民の生活はまだ豊かに見えた。人々は仕事を持ち、休日には家族でだんらんし、遊園地にも出かける。平壌に限れば社会は安定しているように思えた。ただ、案内された場所、取材に応じてくれた市民の話だけでは、背後の事情は見えてこなかった。【平壌・隅俊之】=おわり
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