中国西部のGDP成長率、全国をリード(人民網日本版から引用)

まだまだ伸び行く中国。規模ではかなわない。日本人の先祖は秦から多く来ているのだから、日本語が話せる現在の中国からの移民を受け入れ、1億人の人口は維持することもできる。

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かつては「東部が豊かで、西部が貧しい」とされた中国の経済構造に静かな変化が起きている。全国31省・直轄市自治区の上半期経済統計データによると、東部各省のGDP成長率は軒並み中西部を下回った。東部の北京、上海、浙江、広東のGDP成長率が全国平均を下回った一方で、中西部のGDP成長率は軒並み全国平均を上回った。「西が速く、東が遅い」が今の中国経済発展の特徴と言える。人民日報海外版が報じた。

 専門家は「中国経済の地域ごとの発展に変化が生じ始めている。地域ごとの経済成長は現在、『西部が速く、中部が安定的で、東部が遅い』という構造を呈しており、今後しばらく継続すると思われる。しかし、中国経済に系統的なリスクがもたらされることはないだろう。地域ごとの経済成長構造のこのような変化は、経済の地域格差を埋めるのに役立ち、人材資源・資本・技術などを全国的により良く流動させるのにも役立つ。また、政府や企業などによる積極的な対応措置を後押しし、経済発展モデルの転換を促すことができる」と指摘する。

 ▽西部:後発の優位性をうまく利用

 経済発展が「西高東低」となったことは、ある程度の段階に達した東部の発展が数々の「ボトルネック」に直面したことと関係がある。清華大学公共管理学院の魏星助教授は取材に答え、「経済発展モデルの転換とアップグレードの結果、沿海地域の成熟した低技術・低付加価値、労働集約型の産業発展モデルが大きな圧力に直面するようになり、経営・収入規模と収益能力が顕著に低下した。また、欧米の経済成長鈍化により、外需が大幅に減り、沿海地域が長期的に形成してきた外需主導型の産業発展モデルは大きな打撃を受けた」と指摘した。

 東部とは対照的に、西部地域には後発の優位がある。国務院発展研究センター・資源環境政策研究所の李佐軍副所長は、「資源条件に恵まれた西部は、後発の優位を十分に発揮できる。さらに国家西部大開発戦略、中部地域台頭戦略の実施により、中西部地区は政策的にも多くのチャンスを迎えた」と指摘する。
助教授は「中西部地域におけるインフラ・エネルギー・原材料などの投資は、すでにインフラが密集し産業が成熟した東部沿海地域を大きく上回っている。これにより、短期間で地域経済成長が大きく牽引された。また、中国で土地や労働力などの基礎的な生産要素の価格が大幅に上昇したことにより、これまで低コストというメリットで生き残ってきた一部の低付加価値産業が中西部の内陸地域へと移転し始めており、短期間で急速に生産能力を形成した」との見方を示した。

 ▽中部:産業移転の受け入れを加速

 中西部地域が急速な発展を遂げたのは、東部からの産業移転・労働力移動の受け入れと関係がある。かつて東部地域に大量の労働力を輸出した四川、河南の2省の変化からも、産業移転の兆しを見ることができる。四川省労務部門のデータによると、2012年上半期、四川省の農村労働力移動規模は計2100万人、うち省内移動者は1091万人で、初めて省外移動者数を上回った。河南省では2011年、省内で就業した農村労働者が省外で就業した人を初めて上回った。

 専門家は、「中西部地域が東部からの産業移転を受け入れるにあたっては、東部地域のいわゆる『環境が汚染されてから対策を講じる』という発展方式の二の舞を演じないように注意し、中西部の生態環境をしっかり守らなければならない。また、中西部地域は土地の権利制度面でのブレークスルーが待たれている。これにより、多くの企業と個人が経済発展の利益を享受できるようになる」と指摘する。

 中国社会科学院研究生院の劉迎秋院長(民営経済研究センター主任)は、「国家レベルの民間企業産業移転計画が制定されれば、民間企業の移転効率を高め、国民経済の全体的な競争力を高めることにつながるだろう」と建議している。(編集SN)

 「人民網日本語版」2012年8月22日 
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