証拠改ざん・隠蔽:元大阪地検特捜部長らに有罪判決(毎日jpから引用)

小沢裁判や、小沢氏の元秘書の裁判にかかわる検察特捜部も有罪となる内容ではないか。

引用開始

大阪地検特捜部の証拠改ざん・隠蔽(いんぺい)事件で犯人隠避罪に問われた元特捜部長の大坪弘道被告(58)と元副部長の佐賀元明被告(51)に対する判決公判が30日、大阪地裁であり、岩倉広修(ひろみち)裁判長は両被告に懲役1年6月、執行猶予3年(ともに求刑・懲役1年6月)を言い渡した。両被告は控訴するとみられる。

 判決によると、大坪、佐賀両被告は、前田恒彦元検事(証拠隠滅罪で実刑確定)が郵便不正事件の証拠品であるフロッピーディスクを故意に改ざんしたことを知りながら、10年2月1日に部下の検事に他言を禁じ、翌2日には誤って改変したと説明するよう前田元検事に指示。上司の検事正らに問題がないなどと報告し、捜査が行われないようにした。

 公判で、検察側は「佐賀被告は10年1月30日に前田元検事と電話で話した際、故意の改ざんだったと聞き、後日に大坪被告に報告して2人で隠蔽を決めた」と主張。前田元検事や当時の事情を知る国井弘樹検事(37)ら検察関係者5人に、当時の地検内の状況を証言させた。論告では「両被告は組織防衛と自己保身のため改ざんをもみ消し、検察官の職業倫理に著しく違背した」と厳しく批判した。

 一方、両被告は一貫して無罪を主張した。弁護側は佐賀被告が日常の出来事などを書き留めた執務記録などをもとに検察側に反論。▽1月30日の電話の相手は前田元検事ではなく別の検事だった▽佐賀被告は前田元検事から2月1日に「誤って書き換えた可能性がある」という作り話を聞かされただけ−−などと主張した。

 弁論では、大坪被告の弁護側は「特捜部長が検察官人生をかけ、自らの家族と人生を危険にさらす犯人隠避行為を決断するなど考えられない」と主張。佐賀被告の弁護側は「検察側は信用に値しない前田元検事と国井検事の供述に依存し、事件の見立てを誤った」と述べていた。【苅田伸宏、村松洋】

 ◇事件に至る経緯

 大阪地検特捜部は09年、郵便不正事件に絡んで偽の証明書を発行したとする虚偽有印公文書作成などの容疑で元厚生労働省局長の村木厚子さんを逮捕、起訴した。大阪地裁が10年9月、村木さんを無罪(確定)とした直後、前田元検事が元厚労省係長のフロッピーディスクに残されていた偽証明書の作成日付データを改ざんしていたことが発覚。最高検は前田元検事を証拠隠滅の疑いで逮捕、起訴(実刑確定)し、前田元検事による改ざんを隠したとして大坪、佐賀両被告を犯人隠避容疑で逮捕、起訴した。

毎日新聞 2012年3月30日 13時23分(最終更新 3月30日 13時31分)
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