イタリアとスペイン、防火壁で救うには大き過ぎる−独当局者 (Bloomberg.co.jpから引用)

ユーロ分裂まであと2、3ヶ月なのだろうか。

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3月22日(ブルームバーグ):イタリアとスペインはユーロ圏のファイアウオール(防火壁)となる基金で「救うには大き過ぎる」と、ドイツ財務省の幹部、ルドガー・シュクネヒト氏は指摘。従って、ファイアウオールをめぐる議論は規模よりも質を中心にするべきだとの考えを示した。

財務省で財政・金融政策を担当する部門の責任者である同氏は22日、フランクフルトでのブルームバーグ・リンク・ソブリン債会議で、債務危機に対する欧州の防御について「検討されている」アイデアは「巨大防火壁を望む人々が好むようなものではない」と語った。

「イタリアとスペインは、われわれが考えている範囲の数字で救うには大き過ぎるため、防火壁を市場から信頼されるものにする方が、後で見せ掛けでしかなかったことが分かる大きな数字について話すことよりもはるかに重要だ」と論じた。

欧州の財務相は30、31日の会議で恒久的な域内救済基金である5000億ユーロ規模の欧州安定化メカニズ(ESM)を何らかの方法でさらに補完するかどうかを決める予定。最大の貢献国であるドイツはESMの増額には反対している。

新たに設立されるESMと、既存の暫定基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を並存させる可能性についての問いにシュクネヒト氏は、ユーロ圏首脳は「一時的な拡大の可能性」について協議することで合意しているとし、3月末まで「待つ必要がある」と答えた。ファイアウオールを大きくすることが各国政府の負債圧縮への意欲を殺ぐ恐れがあることを政策当局者は理解する必要があると付け加えた。

ユーロ共同債を将来ドイツが支持することがあるかとの問いには、共同債も同様のリスクをもたらすと指摘。「ドイツは9兆ユーロ(約990兆円)の債務に対して責任を負うことはできない。従って、その問いに対する私の答えは、そうならないことを望むというものだ」と述べた。

原題:Italy, Spain Too Big for Firewall to Save, Schaeuble AideSays(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ベルリン Tony Czuczka aczuczka@bloomberg.net;ベルリン Patrick Donahue pdonahue1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:James Hertling jhertling@bloomberg.net
更新日時: 2012/03/22 22:53 JST
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