ドル介入受け一時79円半ばに急騰、午後はこう着(REUTERSから引用)

円高でもいいのではないか。円をドルに換え、結局は米国債などで塩漬けになり為替差損が発生する。日本の国富を米国に貢ぐ為替介入は不要だ。為替介入で喜ぶのは、米国と一部の輸出会社などだ。国民は円高でも困らない。

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 [東京 31日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点から大幅に上昇し、79円前半で推移している。早朝に75.311円と過去最安値を更新したあと、午前のうちに政府・日銀が為替介入を実施。正午までにドルは79.553円まで急騰した。

 午後は上げ一服となったが、79.20円付近にまとまった買いが観測され、ドルはこの水準でこう着した。しかし、午後3時頃から再び介入が入ったとの声が上がり、ドルは一時79.54円まで切り返した。

 ドル/円は、オセアニア市場の取引開始早々に75.311円まで売られて過去最安値を更新した。商いの薄い時間帯に、ストップロスを巻き込んで下げ足を速めたという。売り一巡後は間もなく75円後半に値を戻したが、月末日に当たることから市場では月末フローへの警戒感が広がった。

 その後、午前10時半頃にドル/円が突然上昇を始め、市場では為替介入が入ったとの見方が広がった。そこに安住財務相が緊急会見を開き、政府・日銀が介入に踏み切ったことを確認した。財務相によると、介入は単独だが「納得がいくまで介入する」構え。その後も断続的に介入が続き、ドル/円は正午までに79.553円まで急騰。きょうの安値からの上昇幅は4円を超えた。

 市場では「IMM通貨先物をみると、円の買い越しが過去最高レベルまで積み上がっている。ポジション面からは、介入にはいいタイミング」(クレディ・スイス証券チーフ通貨ストラテジスト、深谷幸司氏)との声も聞かれた。

 午後に入ると、ドルの上昇は一服し79.19─79.20円でこう着した。市場では79.20円付近に、介入とみられるまとまった買いが入っている」(国内銀行)ことが話題になった。水準感から売りを控えていた輸出企業が相当の売りを出したほか、インターバンク勢もドルの利食い売りを終えて新規にドル売りを始めたというが、買いに阻まれてドル/円は値を保った。「このままドル/円が下がらなければ、この投げでさらにドルが上昇する可能性がある」(セントラル短資FX営業本部、武田明久氏)との声が上がった。

 ドル79.20円付近の買い注文について「政府は79円台を維持したいのではないか」(みずほ証券為替アナリスト、鈴木健吾氏)との声が聞かれた。また、スイス中銀によるスイスフラン上限目標を連想させて、介入効果を高めたいのではないかとの見方も出ていた。

 ドル/円のあまりのこう着ぶりに、市場では、安住財務相の「納得いくまで介入」をあげ、79.19円は「な(7)っとく(9)い(1)く(9)」のごろ合わせとのジョークも出ていた。

 午後3時頃からドル/円は再び上昇を始め、79円半ばに切り返した。「介入が再開したのではないか。今回の介入は単独であるため、海外市場でドル売りが強まる可能性がある。このため、海外勢が本格参戦してくる前に、ドル/円をもう少し押し上げておきたいのではないか」(国内銀行)との見方が出ていた。

  (ロイターニュース 松平陽子)
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