日本式の教育と中国式の教育 両者に大きな違い(人民網日本語版から引用)

記事にある通り、日本で育つと国際化するのが難しい。日本文化は、合利的な判断ではなく感情処理をすること問題を片づけることが特徴。だから、同じことが繰り返されてしまう。
争いは少なく安定した社会を築くのには、日本式はあっているのだろう。あとは、制度を合利的にし、かつ新陳代謝を図れる構造とするしかないのであろう。

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 日本式の教育の長所は「体験」を重視する点にある。しかし、日本式の教育を選ぶということは「国際化」から離れて「日本化」することを意味する--。

 夏休みに入り、日本に定住する中国人の多くが子供を連れて帰国した。日本で育った中国人の子供は久しぶりに同胞に会えてさぞうれしかろうと思いきや、友人の子供が言うには「まるで悪夢」だったらしい。

 話を聞けば、親族同士で集まって食事をした後、子供たちに同じ練習問題を出し、どの家の子供が一番早く解けるか競わせようということになった。結果、中国で育った子供の方が問題を早く解き、正答率も高かった。勝った子供の親は「やっぱり中国の子は頭がいい!」と満足そうに笑ったという。

 日本に定住する中国人の親はこのことで焦りを感じ、子供を厳しく叱り、勉強しろと毎日プレッシャーをかけるようになった。子供のほうはうんざりし、日本の子供のように外に遊びに行きたがり、親子関係は悪循環に陥った。

 日本と中国の教育環境は全く違うのだ。中国で10人の子供に聞けば10人とも「子供はしっかり勉強しなければならない!」と言うだろう。しかし日本では、社会の多様化・成熟化に伴い、全ての保護者が「望子成龍(子供が将来出世して立派な人間になることを望むこと)」を信念としているわけではなくなった。
 かつて、中国と日本の小学校の違いについて調査したことがある。中国では、小学1年生の勉強時間は1日280分、一週間で約1320分だった。一方、日本の小学1年生の勉強時間は1日225分、一週間で1035分であり、両者の差は一年だと14820分、なんと約247時間に上る。

 学習の進度も中国の方がずっと速い。例えば日本の小学1年生が学ぶ算数は、主に1桁の加減法だが、中国では1年生ですでに2桁の加減法を教えている。中国の小学1年生は1週間に4時間英語を学ぶが、日本では1時間だ。

 日本の教育の長所は「体験」を重んじることにある。

 私のある日本人の友人の娘は中国で育ち、10歳の時に日本に戻り、東京の公立学校に転入したが、その生活は一転した。

 まず、課外活動が生活の4分の1を占めるようになった。オーケストラクラブに入り、フルートを学んだ彼女は、東京地区のコンクールで優勝するため、毎朝早起きして練習に励むようになった。最近はギターも始め、英語の歌を弾き語りできるようになった。週末には水泳に通い、日曜日は図書館で好きな科学の本を読む。東京には美術館や博物館が集中しており、芸術に触れる機会も増えた。
中日間を行き来する中国人の母親は、子供に中国式の教育を受けさせるか、日本式の教育を受けさせるかで非常に悩んでいる。

 日本人に嫁いだ中国人女性の多くは日本式の教育を受けさせることに賛成で、上海の日本人学校にも中国籍の保護者が少なくない。

 ある中国人の母親は、日本旅行中に日本人の接客態度がとても良かったことから、子供にも日本式の教育を受けさせたいと願うようになったという。彼女によると、日本式の教育は「心の育成を重んじる教育方式」なのだという。

 しかし、日本式の教育を選ぶということは「国際化」から離れて「日本化」することを意味する。

 上海日本人学校では中国語と英語のクラスは週に1コマのみだ。「国際性豊かな日本の子供を育てること」は同校の教育目標の一つだが、彼らの教育方針は基本的に日本の「教育指導要綱」にあわせている。「日本人」の精神が濃厚なのだ。日本はここ数年の教育改革で教師の質の改革を行っておらず、国際化能力はますます低下している。

 両国の教育はどちらにも利点と欠点があり、どちらがいいということは言えない。両方の教育方法を体験してみて、その後改めて考えるのも、いい教育の機会となるかもしれない。(編集SN)

 「人民網日本語版」2011年9月21日 
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