大き過ぎてつぶせない銀行28行、上限適用は4行以上−バーゼル委(1)(Bloomberg.co.jpから引用)

通貨の信用が揺らいでも、我々の生活は続いていく。その時の生活をまわすために銀行の信用機能をどう維持するか、維持できるのかが問題だ。

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7月20日(ブルームバーグ):国際金融システム全体にとって重要な金融機関(G−SIFIs)に対する自己資本の上積み規制を現時点で適用する場合、28行が対象となることをバーゼル銀行監督委員会が明らかにした。
  バーゼル銀行監督委は19日にウェブサイトで、「現在の評価手法の適用ルールに基づけば、国際金融システム上の重要性という理由によって、28行が追加的な損失吸収条件の対象になる」と発表。G−SIFIsに求められる自己資本の上積み幅(1−2.5%)の上限が適用される金融機関は、今のところ少なくとも4行になると指摘した。ただ、銀行の行動に応じて、規制対象の数が変わる公算が大きいとしている。
  モルガン・スタンレーのアナリストらは先月のリポートで、HSBCホールディングスとシティグループドイツ銀行、BNPパリバのほか、バンク・オブ・アメリカBOA)やJPモルガン・チェース、バークレイズ、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)も上積み幅の上限を適用される可能性があるとの見方を示した。
  いわゆる「大き過ぎてつぶせない銀行」は上積み基準を満たすため、普通株内部留保など狭義の中核的自己資本(コアTier1)の利用が義務付けられる。一定の偶発条件の下で普通株に転換される偶発転換社債(通称CoCo)については、「評価が確立していない」として利用が認められない。これらの金融機関は、各国の監督当局が設定する期限までに資本を増強する必要があり、基準を満たせなければ、配当の支払いが制限される。

         影響を受ける銀行はどこか

  JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)やBOAのモイニハンCEOは、自己資本の上積み規制が融資を抑制し、景気に打撃を与えると警告し、監督当局と対立している。
  ウィーンに拠点を置く法律事務所ウォルフ・タイスのパートナーで、金融規制問題を取り扱うマーカス・ハイディンガー氏は電子メールで、「どの銀行が影響を受ける見通しかについては、アナリストらが独自のリスクをまとめるまでにそれほど長い時間はかからないだろう」と指摘している。

原題:Twenty-Eight Banks Qualify for Basel’s Too-Big-to-Fail Surcharge(抜粋) {NXTW NSN LOLDL707SXKX}

記事に関する記者への問い合わせ先:Jim Brunsden in Brussels at jbrunsden@bloomberg.net.

記事に関するエディターへの問い合わせ先:Anthony Aarons at aaarons@bloomberg.net.

更新日時: 2011/07/20 11:44 JST
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