ドル81円前半、日本の格下げ検討で円売られる(REUTERSから引用)

後半年くらいは円安基調か。その間に外国勢が円を買い日本株を買う可能性が高い。だけど日本株は、秋に向け総じて安くなるのではないか。

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[東京 31日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べて40銭ほど高い81円前半。ムーディーズが日本を格付け下げ方向で見直すと発表したことで円が売られた。ユーロはギリシャの債務問題をめぐる報道が支援材料となり、約3週間ぶりに1.44ドル台に乗せる場面があった。
 ドル安地合いだった外国為替市場は正午前に一転し、ムーディーズが日本の格付けを引き下げ方向で見直すと発表すると、ドル/円は80円台後半から81.30円まで急騰した。日本の政局に先行き不透明感が強まっていたところに発表が重なり、円はユーロや豪ドルに対しても売られて全面安となった。
 「今週は内閣不信任案の提出があり、原発事故や震災の対応がどうなるのか見通すのが難しくなる。はっきりと利上げの方向が見えている欧州通貨や、資源輸出の強みがある通貨に比べ、積極的に買う理由がない分、円は世界的に強まるドル安の受け皿としての容量が小さい」(外為どっとコム総合研究所の植野大作社長)との声が聞かれた。

  <流れは円売りか>
 その後は円の押し目買いでいったん小緩んだドル/円だが、欧州勢の参加とともに再び81.30円台に上昇した。下値は3営業日連続で80.70円付近で止まっており、流れは上向きの可能性が高い。ユーロ/円は117円台に乗せた。「欧州の財政問題に神経質になっている中での(日本国債)ネガティブウォッチなので円売りに傾いている」(みずほ証券為替アナリストの鈴木健吾氏)との声が聞かれた。
 ユーロは約3週間ぶりに1.44ドルを回復し、一時1.4406ドルまで買われた。ギリシャをめぐり、ドイツ政府が早期の債務再編要求を取り下げる検討を始めたと報じられたことが材料視された。「ギリシャ債務のリスケジュールや民間を巻き込む策は難しそうだ。7月にギリシャが償還資金を必要としていることを考えると、欧州の追加融資ではないか。その見返りとしてギリシャの追加緊縮策をどう詰めていくかだろう」(クレディ・スイス証券チーフ通貨ストラテジスト、深谷幸司氏)との声が出ていた。 

 (ロイターニュース 久保 信博記者)

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