震災後、全国13の活火山が活発化 専門家「注視」(asahi.comから引用)

日本第2幕が、富士山噴火とならないことを願う。

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東日本大震災を起こしたマグニチュード(M)9.0の巨大地震の後、関東から九州まで少なくとも13の活火山の周辺で地震が活発になったことが分かった。噴火の兆候となる地殻変動は観測されていないが、過去には巨大地震後に火山が噴火した例もある。専門家は「注視していく」と話している。
 地震が増えた活火山は、関東や中部地方日光白根山、焼岳、乗鞍岳、富士山、箱根山。伊豆諸島の伊豆大島、新島、神津島。九州の鶴見岳・伽藍岳、阿蘇山九重山。南西諸島の中之島諏訪之瀬島気象庁などによると、多くは11日の巨大地震直後に周辺の地震が増え、現在はいずれも減少傾向にあるという。
 富士山の近くでは、15日にM6.4の地震が起き、その後も余震活動が続いた。焼岳では山頂から半径5キロ以内で通常の1カ月に数回の地震が、1週間で約350回以上に増加した。
 箱根山周辺では通常の1日2回程度の地震が、1週間で1050回あった。箱根の地震を観測する神奈川県温泉地学研究所吉田明夫所長は「大震災をきっかけにした地震であることは間違いない」とみている。
 今回の地震では、今のところ、噴火の前兆にあたる地殻変動火山性微動は観測されていないが、巨大地震後に火山の活動が活発になることは、珍しくない。
 静岡大の小山真人教授(火山学)によると、巨大地震によって地下のマグマだまりが揺さぶられたり、地殻変動地震波が伝わることでマグマだまりにかかる力が変わったりすると、地震が増えることがあるという。
 過去には東海、東南海、南海地震が連動した1707年の宝永地震(M8.4)の49日後に、富士山が大噴火を起こした例がある。2004年のスマトラ沖地震(M9.1)では、地震後の数カ月間に周辺の10以上の火山で地震が活発化、1年4カ月後にはインドネシア・ジャワ島のメラピ山が噴火した。
小山教授は「火山活動が活発化しないか、1、2カ月は注意して見ていく必要がある」と指摘する。
 火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は「東日本大震災との因果関係ははっきりしないが、大規模な地震が起きれば影響を及ぼしても不思議はない」と話している。(川原千夏子、鈴木彩子
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