ロシア中銀が預金金利を2.75%に引き上げ、インフレ懸念で(REUTERSから引用)

来年前半はアップダウンが激しくなるか。

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[モスクワ 24日 ロイター] ロシア中央銀行は24日、翌日物預金金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げ2.75%にすると発表した。27日から適用される。主要政策金利であるリファイナンス金利は7.75%に据え置いた。
 中銀は声明で、ロシア経済の回復は順調に進んでいるとし「金融の状況により決定されるインフレリスクは依然として抑制されているが、当局はこれまで以上に注視する必要がある」との見解を示した。
 中銀は、預金金利の変更は「中銀の予測に基づくと、最終的な借り手の資金コストの大幅な増大にはつながらない」としている。
 大方のアナリストはリファイナンス金利の据え置きを予想していた。ただロイターが今週行った調査では、19人のアナリストのうち8人が、一部の金利の引き上げを予想していた。 
 預金金利は、流動性が高まっている時には事実上の政策金利としての役割を果たす。中銀は今回、主要政策金利であるリファイナンス金利を据え置く一方、預金金利を引き上げたことで、主要な政策の焦点として金利が為替レートに取って代わる政策的な枠組みへのシフトを目指しているとみられる。
 今回の決定で、預金金利とリファイナンス金利の差は500bpに縮小した。これについて中銀は声明で「金利政策の効果を高めることが目的」とし、ルーブル相場の柔軟性が今年は一段と高められたことで、金利政策の効果を高めるための条件が一部整ったとの見方を示した。
 クレディ・アグリコルのマクシム・オレシキン氏は「リスクのない投資として銀行が資金を投じることができるのは中銀預金のみのため、預金金利の引き上げは短期金融市場の引き締めにつながる」と指摘。今回の決定について「今後、長期間にわたり続く金融引き締めの第1歩だ」と述べた。 
 アナリストからは、中銀が物価圧力に一段と注視し、景気の力強さに対して比較的楽観的な見方を示していることから、2011年の早い時期にはさらなる金融引き締めが行われる可能性があるとの見方が出ている。
 トラストのマリア・ポメルニコワ氏は「中銀は1月末に(本格的な)利上げに着手するとみている。利上げは毎月25bpずつ、段階的に行われる見通しで、前期末までに合計で75─100bpの利上げが行われるとみている」と述べた。
 ロシア中銀が最後に利上げを行ったのは2008年末。ルーブル相場を下支えし、ロシアからの資本流出を食い止めることが目的だった。しかしその後、経済情勢が急激に悪化したため、中銀は金融緩和を継続している。
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