欧米市場で介入継続 投入の円放置、事実上の追加緩和(asahi.comから引用)

円の非不胎化ということは、いまだ下り坂の途中なれど、ちょいと高めのジャンプ台ができたということか。
どの程度のジャンプ台になるものか。

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政府・日本銀行は15日、東京外国為替市場で約6年半ぶりに「円売りドル買い」の為替介入に単独で踏み切り、その後に開いた欧米市場でも引き続き介入した。初日の介入は2兆円規模とみられ、円相場は1ドル=85円台まで円安が進んだ。日銀は円高阻止の効果を高めるため、介入で出回る円資金を吸収せずに放置する「非不胎化」を実施し、事実上の追加金融緩和に踏み込む。さらに、再び急激な円高に振れた場合、一層の追加緩和も検討する。
 14日に一時1ドル=82円台まで円高が進んだのを受け、15日午前、東京市場で介入した。欧米の通貨当局との間で事前調整をしているものの、欧米との協調介入ではなく、単独介入に踏み切った。
 政府関係者は15日夕、「東京だけでやるわけではない」と語り、ロンドン市場でも日本の民間銀行に委託する方法で介入を断続的に続け、ニューヨーク市場でも続けたとみられる。16日以降も「市場の状況により、常にやる」との方針を示し、長期的な介入も辞さない姿勢を示した。
 介入額は明らかにしていないが、ニューヨークの市場関係者は「(介入は)2兆円近くに達した」とみている。1日の円売り介入額としては公表ベースでは2004年1月の約1兆6千億円を超え、過去最大の可能性がある。
 菅直人首相は15日夜、記者団に対し、「為替の変動に対して、これ以上放置することはできないという判断のもとで介入を行った」と述べた。
 日銀の白川方明(まさあき)総裁も「強力な金融緩和を推進する中で、今後とも金融市場に潤沢な資金供給を行っていく」との談話を発表。介入で金融市場に出回る円資金を吸収しないことで、金利が低下するなどの金融緩和的な効果も狙うことを示した。
介入を受け、15日の東京外国為替市場は前日午後5時時点より2円以上も円安に振れた。午後5時現在は前日同時点より2円24銭円安ドル高の1ドル=85円45〜47銭。欧米市場でも1ドル=85円台半ば〜後半で推移し、まずは円高を抑える効果が出た。
 だが、円とドルは1日に数十兆円が取引され、市場では「短期的な効果はあるが、流れを変えるのは難しい」などとする見方も根強い。米国景気の失速懸念の高まりや、21日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会FRB)が追加緩和に向けた動きを加速させる可能性もあり、再び円高が進む恐れもある。
 このため、日銀は一層の追加緩和策も検討する。早ければ、10月4、5日の金融政策決定会合で追加緩和策を打ち出すかどうか判断する見通し。ただ、再び円高が急激に進んだ場合などは臨時会合の開催も視野に入れ、臨機応変に対応する方針とみられる。
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 〈為替介入の非不胎化〉 政府が円売りドル買いの為替介入をする際、日本銀行が、介入で市場に出回った円資金を吸収するのを「不胎化」と言い、これをせずに市場にそのまま資金を残す手法。市場にお金がたくさん出回って金利の低下を促し、円の価値を下げ、円高を抑える効果をより高めることが期待できる。円買いドル売りの場合は逆になる。
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