IMF:13年世界成長見通し下方修正−日本は2%に引き上げ(Bloomberg.co.jpから引用)

日本が景気いい、とは言えなくても、他所が悪すぎるということで、注目が集まり出している。

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7月9日(ブルームバーグ):国際通貨基金IMF)は9日に世界経済見通し(WEO)の改定を発表し、米景気拡大の鈍化と中国経済の減速、欧州のリセッション(景気後退)深刻化を指摘し、世界経済の成長が今年加速するのは難しいとの見通しを示した。

IMFは今年の世界経済の成長率をプラス3.1%と、昨年と同水準にとどまると予想。4月時点ではプラス3.3%を見込んでいた。2013年の世界経済見通しの下方修正は5回連続。米経済の予想伸び率については13年はプラス1.7%に、14年はプラス2.7%にそれぞれ引き下げた。

IMFは「世界成長見通しの下振れリスクが依然優勢」だと指摘。「予想される米金融刺激策の出口戦略によって資本の逆流現象が継続する場合に、潜在成長率の低下と与信の鈍化につながるリスク、金融情勢が逼迫(ひっぱく)する可能性を勘案するとなおさら、新興市場国経済は減速が長期化する恐れがある」と説明した。

中国の予想成長率は4月時点のプラス8%からプラス7.8%に引き下げた。ユーロ圏経済についてはフランスとイタリア、スペインのマイナス成長に伴い、マイナス0.6%と予想した。

同報告書は中国を含む新興市場の成長減速の要因として、海外需要の伸び鈍化と先進国経済の長期金利ボラティリティ(変動性)の高まりを挙げた。米国は予算削減が成長を圧迫するとし、欧州は債務危機の余波によりリセッションが続くと分析した。

日本は上方修正

日本に関しては、過去最大規模の金融緩和策と民間需要の拡大を理由に、今年の成長見通しを4月時点のプラス1.6%からプラス2%に引き上げた。

来年の世界経済の伸び率見通しはプラス3.8%と、4月時点のプラス4%から引き下げた。

IMFは、米国が連邦債務の法定上限引き上げを適宜実施するなど先進国は引き続きリスク回避努力を続ける必要があると指摘。欧州は財政の分断化を和らげるのに「必要な」手法を継続すべきだとした。金融刺激策については「景気の回復が定着するまで持続する必要がある」と強調した。

イタリアの今年の成長率見通しをマイナス1.8%、フランスはマイナス0.2%とした。またドイツの見通しを4月時点のプラス0.6%からプラス0.3%に引き下げた。途上国全体では4月時点のプラス5.3%からプラス5%に見通しを下方修正。昨年はプラス4.9%成長だった。今年の先進国全体の成長率はプラス1.2%と予想。ブラジルはプラス3%成長見通しからプラス2.5%に、ロシアはプラス3.4%からプラス2.5%にそれぞれ下げた。

原題:IMF Cuts Global Growth Projections as the U.S. ExpansionWeakens(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Jeanna Smialek jsmialek1@bloomberg.net

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更新日時: 2013/07/09 22:36 JST
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