中国けん制で日印が接近、関係緊密化へ (WSJ日本版から引用)

ひも付きODAで日本の大企業も潤っていくのだろう。

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【東京】インドのシン首相は27日から4日間の日程で来日し、安倍晋三首相と首脳会談を行う。両首脳は、中国との領土をめぐるあつれきを受け、軍事協力や民間投資、原子力協力の拡大を通じ両国関係の緊密化することで合意する見通しだ。

 安倍首相は、中韓と距離を置く一方で、他のアジアの友好国との外交を精力的に展開しており、24日から3日間の日程でミャンマーを訪問する。

 政府当局者によれば、シン首相の来日の最大の成果は両国間の原子力協力協定の交渉再開となる見込み。協定が締結されれば、日本はインドに原子力発電所や民生用原子力技術を輸出できるようになる。米国や韓国はすでに、インドとの間で原子力協力協定を締結している。安倍首相は先に、トルコなど中東諸国を訪問し、原発輸出の拡大を図った。

首脳会談ではまた、安倍首相はインドのインフラ・プロジェクトへの参加や投資促進を通じた経済協力の拡大を約束する見通し。日本企業の投資を阻んできたインドのインフラ整備の遅れは、現在では両国間の関係強化をもたらし、デリー・ムンバイ間産業大動脈構想などさまざまな大規模共同プロジェクトが可能になっている。

 一方、両首脳は、東アジアや南シナ海での中国の海軍力の増強に対抗するため、合同軍事演習など軍事協力の強化についても話し合う。さらに、著作権侵害やサイバーセキュリティーの問題でも協力を拡大する見通し。

 シン首相は今週インドを訪問した中国の李克強首相との会談で、両国が領有権を主張して対立しているカシミール問題には焦点を当てず、代わりに両国間の貿易促進を強調した。このため安倍首相との会談では、対中問題では日本側が期待しているほど踏み込まない可能性がある。慶応大学総合政策学部の神保謙准教授(地域安全保障専攻)は、安倍氏が中国のけん制をしようと言えば言うほど、アジア諸国が握手をしようと差し伸べてくる手をひっこめることになるだろうと語った。
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