麻生財務相が海外の円安批判に反論、「筋としておかしい」(REUTERSから引用)

景気を良くするためには、年寄ではなく若い世代の懐具合をよくすることを考えたほうが良いのではないか。
年寄りの年金から若い者がおこぼれを頂戴するよりも、若い者が年寄りの面倒を見る方が、次世代の自立や自尊心の成長を促す。
年金を徐々に削り、支給年齢も上げ、子供がいる世帯を応援するのがいい。

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[東京 28日 ロイター] 麻生太郎財務相は28日午前の臨時閣議後の会見で、最近の円安は極端な円高が修正される過程だとして、海外当局関係者の円安批判は「筋としておかしい」と反論した。

<円安は付随的な結果>

財務相は、これまで日本が国際通貨基金IMF)などを通じて欧州救済に向けた資金拠出を続けてきたことに触れ、「日本はやるべき時にちゃんとやっている」と主張。最近の円安は「デフレ不況からの脱却が優先順位の一番であって、円が結果として安くなっているというのは、付随的に起きている話」だと位置付けた。

さらに、リーマン・ショック前後に対ドルで100円付近だった円相場が、その後75円付近まで上昇する間、ドルやユーロが下落したことに対して日本は「ひとことも文句を言わなかった」とし、「たかだかそれが、10円か15円戻したのを、いちゃいちゃ(批判を)言ってくるのは、筋としておかしい。直接聞かれたら言う」と退けた。円安は「極端に円高に振れていた、行き過ぎていた円高が修正されつつある」動きだとあらためて述べた。

<日銀の金融緩和のみでは市中にお金が出回らない>

政府がこの日の臨時閣議で了解した経済見通しに関しては「世界経済の下振れリスク懸念が以前より薄らでいる」ことや、緊急経済対策の実行などを通じて「現実のものになってくる」との見通しを示した。

政府の2013年度経済見通しは、実質成長率見通しがプラス2.5%。消費者物価指数(総合)がプラス0.5%と5年ぶりに上昇に転じ、国内総生産(GDP)デフレータもプラス圏に浮上することで、物価変動を含む名目成長率はプラス2.7%と16年ぶりに実質成長率を上回る見通し。

財務相は来年度の2.5%成長について「状況としては、可能性を高めてきている外部的な要素もある。こうした見方を反映した」と説明。「まずは緊急経済対策を速やかに実施するところから始めないといけない」とした上で「いくら日銀の金融が緩和されても、実需がなければ、市中にお金が出回ることはない」とも述べ、成長戦略が必要との認識を重ねて示した。
通常国会、最大の課題は補正と来年度予算>

きょう召集の通常国会では、安倍政権の課題として「極めて停滞していた経済、不況からいかに脱却し、成長軌道に乗せるかが一番大きい」として、今年度補正予算案や来年度予算案を「1日も早く実行せしめて、結果として、景気が回復していく実感を国民に持ってもらう。日本が再び元気を取り戻せる状況となるには、これにかかっている。一番大きな問題はこの一点」と述べた。

来年度予算の政府案で、一般会計総額が92兆6100億円と過去最大規模へ膨らむことには「(これまでの予算で)公債発行額が税収より大きかったのが、逆転できて収まったところが、やっと少し一歩、プライマリーバランス基礎的財政収支)の話(赤字削減目標)に対して近づいたかな、との感じがある。予算編成をやったものとしては、そちらのほうが大きい」と回答。「この(国債発行額と税収が)逆転できるかと、1月末までに(編成が)できるかが、正直私の最大の関心だった。その点は一応よかった」と表明した。

世論調査、予算編成のスピード感評価か>

報道各社が週末に実施した世論調査で、安倍政権が60%を超える高い支持率を得たことには「景気対策が優先順位の一丁目一番と思っていた。安倍内閣で補正、続けて本予算と、経済対策に絞って集中的に、かなりスピード感を持ってやってこられたことが、支持率が上がっている状況になっているのではないか」と分析した。

(ロイターニュース 基太村真司;編集 宮崎亜巳)

*内容を追加します。
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