ムーア最高投資責任者コフィー氏、ヘッジファンド業界に別れ (Bloomberg.co.jpから引用)

欧米中心の金融資本主義も一旦お休みの時期に入るのか。

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10月18日(ブルームバーグ):ヘッジファンド運営会社ムーア・キャピタル・マネジメントで欧州担当の共同最高投資責任者(CIO)を務めてきたグレッグ・コフィー氏が、業界を離れることを決めた。最も機敏なヘッジファンド運用者らにとっても、最近の市場環境下で利益を上げるのは難しくなっている。

コフィー氏(41)は17日の顧客宛て書簡で、ヘッジファンド業界を離れることを明らかにした。約20年にわたってトレーディングの世界に身を置いてきたが、今後は家族と一緒にいる時間や母国オーストラリアで過ごす時間を増やす予定だという。

ヘッジファンドへの投資助言を手掛ける米ベリル・コンサルティング・グループのマネジングパートナー、ビダク・ラドニッチ氏は「コフィー氏は気力を失ってしまったようだ」と指摘。「ヘッジファンドのトレーダーは、上昇・下落の両方の相場でもうけなければならない」と話した。

コフィー氏は過去2年、損失を出していた。欧州債務危機と世界経済への懸念で市場が混乱したことを受け、ヘッジファンド業界では著名な運用担当者の退任が相次いでいる。ロンドンに本拠を置くブレバン・ハワード・アセット・マネジメントの共同創業者クリス・ロコス氏(42)は8月、「個人の関心を追求する」として退社した。

このほか資産家のエネルギートレーダー、ジョン・アーノルド氏(38)やモルガン・スタンレーの元共同社長ゾーイ・クルーズ氏(57)、石油トレーダーのピエール・アンデュラン氏(35)らが今年、自身のヘッジファンドを閉鎖した。

コフィー氏は書簡で家族について触れ「この先、同じ熱意で市場に関わることはできない」と説明。ブルームバーグ・ニュースは書簡のコピーを入手した。

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更新日時: 2012/10/18 10:18 JST
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