ウォール街の業績不振でNY市赤字拡大へ−ディナポリ会計検査院長(Bloomberg.co.jpから引用)

冷え行くアメリカ、ウオール街。いよいよ危機の真打登場となるか。

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12月15日(ブルームバーグ):ウォール街の金融機関の収益が悪化し、「景気回復見通しが不透明」で連邦政府や州政府からの財政支援も削減される見通しであることから、ニューヨーク州のディナポリ会計検査院長は、ニューヨーク市財政赤字が膨らむだろうとの見通しを明らかにした。

  来年7月に始まる同市の2013年度予算は総額703億ドル(5兆4700億円)で、20億ドルの赤字が見込まれている。これが15年までには49億ドルまで膨らむ見通し。この中には連邦、州政府からの財政支援削減分が含まれていない。

  同院長によると、7−9月(第3四半期)に証券業界は約30億ドルの損失を計上、この結果、今年1−9月の黒字幅は96億ドルに縮小した。来年度には税収が1億ドル落ち込む可能性もあるという。

  11年度では同市の税収のうちウォール街からのものが7%を占めた。これはリセッション(景気後退)前の13%に比べるとおよそ半分。また、ディナポリ院長によれば、今年4月以降ニューヨーク市内で既に1800人の証券関係の職が失われているが、2012年末までにさらに約1万人の雇用が削減される可能性があるという。モルガン・スタンレーは15日、来年1−3月(第1四半期)に約1600人を削減すると発表した。

記事に関する記者への問い合わせ先:Henry Goldman in New York at hgoldman@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:Mark Tannenbaum at mtannen@bloomberg.net
更新日時: 2011/12/16 12:56 JST
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