野田新政権、引き続き党内融和と与野党連携が課題(REUTERSから引用)

マスコミが言う「親小沢」と「反小沢」の意味は、「反小沢」が官僚とアメリカのしもべ政治家という意味ではないのか。小沢自身も親米だと思うが、買わされる米国債を値切りたい、自衛隊の派遣を抑えたい、などの抵抗に過ぎないのではないか。ただし、国民の代表が政治を動かすと、とても真っ当なことを主張しているから官僚には嫌われることが多いのではないか。また、記者クラブを保護しないところもマスコミの既得権を守らないということで嫌われているのではないか。

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[東京 29日 ロイター] 民主党の新代表に選出された野田佳彦財務相は近く新政権を発足させるが、党内融和と与野党の連携が引き続き大きな課題となりそうだ。

 小沢一郎元代表を軸とする党内の亀裂を修復する意向だが今後の人事やマニフェストの達成度合いによっては再び分裂の危機に陥る可能性もある。一方、衆参のねじれ状態が続くなか、東日本大震災の復興対応などを進めなければならず、どこまで自民・公明など野党との連携を深められるかが焦点。早期解散の観測は後退しているものの、対応を誤まれば信を問うことを求める声も強まるとみられている。

 民主党代表選は、復興増税マニフェストの堅持などが候補者による政策論戦の課題となっていたが、それとは別に党内最大勢力を率いる小沢元代表の支持をめぐり「親小沢対反小沢」の党内対立の構図をあらためて表明化させた。野田氏は29日、代表選勝利を受けてあいさつし、「ノーサイドにしよう」と挙党一致を訴え、「怨念を超えた政治」を強調した。政治評論家の屋山太郎氏は、小沢元代表が支持した海江田万里経済産業相の得票数が想定内だったことについて「小沢氏が裏で操る政治はもう終わったと思う」と述べた。

 しかし、党内融和はいばらの道だ。小沢グループに所属しているある参院議員は海江田氏が勝てば、党内対立を懸念する必要はなかったという。また「菅直人首相になって参院選に負け、その責任も取らず、排除の論理を展開してきた」としたうえで、「菅政権ではそうだったとの認識を野田氏も持っていると思う。(これから)どのような人事になるのか期待をもってみている」と述べた。同参院議員は新政権が選挙で勝てるかどうかは「マニフェストをどこまで守れたかを含めて国民が判断するのではないか」との認識を示す。一方、「小沢グループには若手が多いので役員を務められる人材が限られている」(野党筋)との見方もあり、人事は難航するとみられている。

 一方、野党との連携に関しても不透明だ。野田氏は野党との大連立については前向きな発言を繰り返していたが、選挙戦では「部分連合をにおわすなどトーンダウンした」(屋山氏)と指摘される。自民党は9月に執行部を刷新する方針で、石破茂政調会長などの去就が注目される。これに関連し「谷垣禎一総裁は野党としての態勢立て直しに注力する」とし、大連立には否定的とみられている。公明党山口那津男代表も、民主党新体制との大連立の可能性について「難しい」と明言。政策の違いや、自民党が早期の衆院解散を求めていることなどを理由に「(大連立が)成功する見込みは乏しい。失敗する要因の方が多い」と語った。

 山口代表は早期の解散・総選挙に関してはもともと震災からの復旧・復興が急務であることや、選挙制度改革の必要性などから「許されることではない」との見解だ。屋山氏も「これまではいつ解散があってもおかしくない情勢だったので、解散・総選挙を念頭に置くなら票は(有力候補とされた)前原誠司前外相に流れると思ったが、そうはならなかった」としたうえで、2013年の衆参同日選を予想する。ただ、ある自民党筋は「野田新政権が2年も続くとは思えない」とし、政策対応によっては早期解散に追い込む可能性を指摘する。

 (ロイターニュース 吉池 威;編集 石田仁志)
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