市場はFOMC待ち、米金利上昇に言及あれば円高進行か(REUTERSから引用)

円高だと株高、という流れに変われば、ズガンと来年は行くと思う。変わるまでの調整がどうなるか。政局に一波乱あれば、チャンスかな。

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[東京 14日 ロイター] 14日の東京市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちで様子見気分が強い。量的緩和第2弾を決定したばかりであり、今回のFOMCは政策維持が市場予想の大勢だが、米金利上昇に対して何らかの言及があるかが注目されている。

 声明などで金利抑制のニュアンスが強くなれば米金利は低下、ドル安・円高が進行し、日本株にはネガティブ要因になるとみられている一方、円債価格にはプラスに働く可能性が大きいという。

 <円高で輸出株の上値重い>

 日経平均は小幅続伸。対ドルで円高が進み、主力輸出株が重いものの、海外勢の買いが継続し底堅いという。市場では「欧州系のバスケット買いがコア銘柄を中心に入ったとみられているが、円高を受けてソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)、キヤノン(7751.T: 株価, ニュース, レポート)などのハイテク株が売られ、上値を抑えられている。法人減税や証券優遇税制の延長は本来もう少し評価されてもよいはずだが、円高に押されて反応は鈍い」(大手証券エクイティ部)との声が出ていた。

 FOMCについて、市場では米金利上昇について言及があるかが焦点となっている。東海東京調査センターのシニアストラテジスト、柴田秀樹氏は「言及があれば米債は買われ、金利は低下、ドルは売られるだろう。声明も含め前回と同じだった場合は、これまでかなり米金利は上昇してきたので、当日すぐに急上昇することはないだろうが、金利上昇余地は大きくなる」と話す。 

 <外為市場はFOMC待ち>

 ドル/円は海外市場での売りが一服し、83円半ばで底堅い推移になった。ただFOMCを控えて動きにくくなっており、上下15銭の狭いレンジ取引にとどまった。市場では、海外時間にムーディーズによる米国の格付け見通し引き下げの可能性などを材料に米債が売り込まれたことが話題になったが、実態はポジション調整との見方が出ており、市場の注目はFOMCに集中している。

 海外市場では、中国の利上げ見送りを受けたリスクオンで米債利回りが上昇。10年債利回りは米国時間朝方に3.39%と6カ月ぶりの高水準をつけた。ブッシュ減税延長法案の議会通過が近いとの観測や、ムーディーズが米減税や失業保険の延長案について向こう2年間での「トリプルA」格付けに対する「ネガティブ」見通しの可能性を高めるとしたことが、さらに米債への売り圧力となった。その後、米バージニア州連邦地裁が医療保険改革法について違憲判断を下したことが米国財政にプラスとの見方から米債売りが一服するなど、売り買いの材料が交錯した。

 ただ、市場では「結局、FOMCを控えたポジション調整の口実になっただけではないか」(大手銀行)との声が聞かれ、FOMCで長期金利上昇をけん制するとの期待による米債ロングの調整との見方が出ている。また「ムーディーズによる格付け見通し変更の可能性はかなり長期的な話。また、米国の減税には、景気テコ入れ効果の一方で財政悪化を招くという両面があることはすでにコンセンサスで、市場の(米債を売りたい)ムードに合っていたから材料視されただけ」(大手銀行)との指摘もあった。 

 <円債市場はボラティリティ高い展開続く>

 国債先物は反発。前場は前日の米国債価格が上昇した流れを引き継ぎ、中心限月3月限は一時、前日比50銭を超える上げ幅を記録。後場は、短期筋からの戻り売りが出て、上昇幅を縮小した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、投資家の動きは徐々に鈍くなったが変動率は依然高い。連日50銭超の上下動を繰り返しており、「ポジション調整の大きさが振れ幅を大きくしている」(東海東京証券の佐野一彦チーフストラテジスト)という。

 (ロイター日本語ニュース 金融マーケットチーム)
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